白旗の少女を見て泣いていたごりちゃん

先週、私は、旅行に出かけた。
5泊くらいするので、その間、夫の食事をどうするかが問題だった。

もちろん、多額の現金を渡すのは、まずい。
ある事情で、金銭的に余裕がない。
(そのある事情は、もちろん、夫が原因だったのだが)

1000円だけ渡した。
家には玄米がたくさんあるので、玄米を食べていれば、大丈夫なはず。
完全栄養食品だし、ビタミンB群が豊富なので、糖尿病の人は、玄米だけでもいいはずじゃないかと思う。
戦争中は、糖尿病の人がほとんどいなかったそうだ。

それで、ちょっとかわいそうだけれども、1000円だけ渡した。
私は、グルメのブログを書くために、あちこち食べ歩きをするわけで、その記事を書いているときに夫に見られたりすると大変。
また、家に帰ると、今日は何を食べた?と、聞いてくる。
しょうがないから、本当のことを言ったりするけれども、そうすると、ずっと、
「いいよね、1480円のカツ丼食べて」と毎日言う。
最高金額のものをいつまでも覚えている。

しかし、昔、夫が、持っていたマンションを最高値(7880万円)で売って、大金を手に入れたとき、急に金持ちになった気分で、毎日飲み歩いていたころ、そんな金額ではすまない状態だった。

前夜の記憶もなくなるくらい飲んだりしていたし、1000万円くらい使途不明金がある。
その結果、持っていたお金がなくなり、大借金を作ってしまうのだが、その話はまた別の機会にということで、とりあえず、夫の食生活は、糖尿病とアルコール依存症の治療のために、貧しいほうがいいのだ。

それは、カロリーオーバーじゃないの、と私が言うと、お前は医者か、と反発する夫。
お互いに、家庭内抵抗勢力だから。。。

そして、私が、家に帰ったとき、夫は、白旗の少女を見ながら、泣いていた。

顔は見えなかったが、後姿だけで、泣いていると思った私は、
「泣いてるんでしょ?」と聞いた。
夫は、
「食べるものがなくて、おなかがすいていたので、白旗の少女の中で、おなかがすいたというシーンがすごく悲しかったんだよ」とまあ、正直なお返事。

妹が近くに住んでいて、農家だし、妹の旦那が退職したばかりで、時々お小遣いをあげているらしく、意外にお金を持っているようでもあったので、それほど、おなかがすくとは思わなかったのだけれども。。

ごりちゃんの妹は、昔、一緒に住んでいたとき、ごりちゃんが、食費としてかなりの大金をあげていたそうだ。

それで、今は、ごりちゃんが妹からお金をもらえるらしい。
「妹は俺に借りがあるんだよ」
というが、最初に、大金を渡し始めたとき、酒量が増えて、私は、ごりちゃんの妹に、ごりちゃんを殺す気ですか、と、電話した。

ごりちゃんの病気の事情をはじめて知ったらしく、びっくりしていたけれども。

最近は、ごりちゃんの妹は、少しずつ渡しているらしい。
ごりちゃんの妹は、車を持っていて、我が家の近くでアルバイトしているらしい。
どこでアルバイトしているか、私には、言わないけれども、時々、妹情報をチラッと話す。